ライト、ついてますか -問題解決の人間学
こんにちは!鳥貴士です!
一昨日買って昨日今日とで一気に読み終えた、「ライト、ついてますか」について紹介します。
結論から言うと、所々読みづらい箇所はあれど学ぶところは大いにあっておすすめ、です。
構成
問題解決を行う人にとって重要な教訓を、例(エピソード)を通じて得るという構成になっています。
エピソードでは、まず問題が提示され、続いて問題をさまざまな観点や見方をするための手法が提示され、これを通じて問題を解決するという一連のプロセスが提示されます。
各エピソードで得られた教訓は表題だったり太字だったりイラストだったりと目立つような書き方がなされており、振り返りもしやすいように書かれています。
問題を解決する
この例で登場した問題について、読者も一緒に考えると本の理解が深まると思います。
きっと例を読み進めて本から提示された解決策というのは、おそらく皆さんが想像しなかったものである場合が多いですし、これが解決策なの?と首をかしげたくなるものも多いです。
その時は解決策を得るまでの過程に注目し、どのように問題を扱うか、という観点から見ると腑に落ちると思います。
とはいえ読みづらいのか高度に抽象的なのか、もしくはその両方かはわかりませんが、”腑に落とす”のはなかなか大変です。
きっと今の話を聞いてもいまいち理解につながらないということもあると思います。
そんなときはきっと本文中のこのフレーズが解決に役立つでしょう
彼らの解決方法を問題の定義と取り違えるな
「ライト、ついてますか -問題発見の人間学 p36」
正直なところ、私もあまり腑に落ちていない箇所が多いですが、いったんは妄信していろいろな場面で活かしていこうかと考えています。
こういう理解が難しい本について
まぁ一部、訳の言い回しが不適当でわかりにくくなっている箇所もあると思います。
説明が1回こっきりの「解決問題者」が定義された数十ページあとに突然また登場するとか、含意のある洋名をただカタカナにしただけとか。
しかしわかりにくいのはそれだけではないと思うんですね。
これは私の考えですが、古典,滋味深い文章,何回も読んでようやく理解できる本,毎回新しい発見があるという本というのは、別に私たちに目新しい情報を提供しようとしているわけではないのです。
この手の文や本というのは、情報を提供するというハウツー的な役割を果たそうとするものではありません。
確かに、この手の本を読んで新しい視点や考え方を得られたということも多々ありますが、一読してもいまいちピンとこない,腑に落ちないということもよくあります。
しかし理解できなくても、それは経験が足りていないと割り切って問題ありません。
文章が正しいかどうかも心配することはありません。
文章が正しいか、正しくないかを判断するためには理解が必要で、そのためには経験が必要だからです。
こういった本は、経験,体験という非言語的な、しかし確かに自分が持っている何かに含まれている洞察を言語化する役割を果たそうとするという点で、自分自身の経験に依存します。
言い換えると、経験から洞察を得るためには、経験を得ることが必要なのです。
しかしこれは同時に、経験を積むことで重要な洞察を得られる回数が多くなることを意味します。
また経験に依存すると書きましたが、経験は一つとして全く同じであることはないので得られる洞察については個人間で差があります。
時には真逆の洞察を得ることもあります。
しかし真逆の洞察とはいえ、いずれかは真であり偽はいずれ偽、もしくは実は真逆の洞察は両立しうる、ということがわかるようになります。
そのためには洞察を得ることが必要で、正しいかどうかはその次です。
そのため時間をずらして何回も読んで、自分の経験,体験に当てはめて、ああなるほどなと理解する。そのような本だと私は感じました。
そして今回、赤字の洞察を生んでくれたこの本に感謝したいと思います。
散文的になってしまいましたが、これで締めます。
ぜひ買って、何度も何度も読んでみてくださいね!
それではまた!